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防災評論 第78号

山口明の「防災・安全 ~国・地方の動き~」

防災評論家 山口 明氏の執筆による、「防災・安全 ~国・地方の動き~」を掲載致します。防災対策を中心に、防災士の皆様や防災・安全に関心を持たれている方々のために、最新の国・地方の動きをタイムリーにお知らせすることにより、防災士はじめ防災関係者の方々の自己啓発や業務遂行にお役立てて頂こうとするものです。今後の「防災・安全 ~国・地方の動き~」にご期待下さい。

 

 

防災評論(第78号)【平成29年1月号】

 

【目次】
〔政治行政の動向概観〕
〔個別の動き〕

01、普及急げ 救急相談電話(消防庁)
02、公民館 耐震化75%(文部科学省)
03、市町村に小型レーダー整備(国土交通省)
04、噴火の兆候を3Dで監視へ(気象庁)
05、災害用トイレ「不足」5割(日本トイレ研究所)
06、災害に備え自主財源(品川区)
07、ペットと避難 課題探る(環境省)
08、原発避難 基準見直し(原子力規制委)
09、救命協力 後日の不安軽く(消防庁)
10、消防本部の広域化推進(消防庁)
11、地震国日本 保険浸透せず(内閣府・金融庁)
12、SGマーク付き 事故1,259件(NITE・経済産業省)
13、災害時対応の精神科を 都道府県に拠点整備求める(厚生労働省)

〔政治行政の動向概観〕
 国際政治の状況は協調・融和から孤立・対立へとその流れを大きく変化させている。その元凶はなんといっても米国におけるトランプ大統領の出現である。昨年の大統領選挙期間中から対外的にも国内的にも過激な言動を繰り返してきた同氏だが、いざ大統領に就任したら僅か1か月のうちに“公約”を実現するための大統領令を次々に発令、メキシコとの国境線に「壁」を築くことやイスラム諸国から米国への入国を禁止するなど通常の思考回路とは考えられない政策をドシドシ実行に移している。就任前に一部で囁かれていた、どうせ過激な公約は選挙対策で当選すれば所詮常識人としての行動に戻る、との見通しは今のところ全く外し、トランプ米国は前代未聞の大嵐の中に船を漕ぎだし、その嵐はメキシコのみならず我が国をはじめとする世界各国に被害を与えるであろう脅威になりつつある。韓国、ロシア、中国など日本と関係の深い諸国でも情勢は大同小異であり、世界は戦争勃発の危険をはらみつつ波乱の時代に入っていくものと推量される。それにつけても、トランプに対する見方で識者が一致していた上記の見方は国際社会のみならず我々の日常のあらゆる分野で散見される。
 “そんなことは起こるはずがない、自分だけは災害の外に居ることができる”などという思い込みを「正常化の偏見」といい、災害発生においても繰り返し見られてきた現象である。防災対策においては最も避けるべき行動様式といわれるが、喉元過ぎれば熱さ忘れる、との諺のとおり早くも東日本大震災の教訓は忘れられつつある。
 昨年はしかし熊本地震、台風10号災害そして糸魚川大火と珍しくさまざまな種類の災害が発生した。これらはいずれもそれまでの常識を打ち破るタイプの災害として、防災士は正常化の偏見を常時除去して常に身の回りの潜在危険に備えるべき眼力を養わなければならない。


〔個別の動き〕
1、普及急げ 救急相談電話(消防庁)
 消防庁は、けがや急病で救急車を呼ぶかどうか迷ったときの救急相談ダイヤル「♯7119」の普及に本腰を入れる。現在の導入は札幌市や奈良県など7自治体にとどまっており、拡大に向けて各地の医師会に協力を求めるなど取り組みを強める。相談ダイヤルでは症状に応じて近くの病院を紹介し、救急搬送が不要なケースの出動抑制につなげたい考えだ。
 119番は原則出動するのが前提で、緊急性が高くないと思われる場合でも対応してきた。電話による救急相談は、緊急性を判断するのが目的で、医師や看護師らが24時間対応する。頭痛なら「痛みの強さは?」「目まいはありますか?」などと質問し、激痛など脳の異常が考えられるケースは救急車の利用を促す。緊急性が低い場合でも、早期の受診が必要かどうかを判断し、高熱が続いているときなどは夜間・休日でも診察を受けるよう助言する。
 子供の急な発熱などでは、夜間・休日診療の医療機関も紹介。通話料のみで利用でき、携帯電話やスマートフォンからも相談できる。治療中の病気に関する質問や、処方された薬の飲み方などの相談は受け付けない。
 だが電話だけで緊急性を判断するには、医療現場での豊富な経験が必要となる。そのため医師会などとの連携強化を目指し、2017年度には導入済みの自治体から担当者を各地へ派遣して運営ノウハウを広めてもらう。さらに不要・不急の救急出動を減らす効果も調べて、全国の自治体に活用を働き掛ける。
 相談ダイヤルは、東京消防庁が2007年に始めた。

2、公民館 耐震化75%(文部科学省)
 全国に1万3,252館ある公民館のうち、耐震性がなかったり、耐震診断を受けていなかったりする施設は3,276館(24.7%)あることが、文部科学省の社会教育調査で分かった。耐震化率は75.3%にとどまり、学校に比べて明らかに低い。
 同調査はおおむね3年に1度実施。東日本大震災などを踏まえて公民館の耐震化率を初めて対象に加え、2015年10月時点の状況を調べた。
 全体のうち、8,202館(61.9%)は1982年以降に建てられており、新耐震基準を満たすと判断。一方、1981年以前に建てられた公民館も5,050館(38.1%)あり、このうち耐震診断を受けて耐震性があるとされたのは全体の13.4%に当たる1,774館にとどまった。文科省によると、全国の公立小中学校の校舎や体育館の2015年度末時点の耐震化率は98.1%だった。

3、市町村に小型レーダー整備(国土交通省)
 政府は、小型の気象レーダーで自治体が独自に局地豪雨の前兆をつかみ、降雨量や浸水域を予測、5分以内に住民に知らせるシステムを開発し、来年夏までにシステム運用のガイドラインを作成、導入を希望する自治体に整備費の半額を上限に補助することにしている。
 局地豪雨は、台風などによる豪雨と異なり、積乱雲の急激な発達で起こる。強い雨が短時間で狭い範囲で降るため、各地で土砂崩れや道路の冠水などの被害をもたらしている。
 国土交通省が山頂などに設置する大型レーダーは、広範囲に観測できるが、局地豪雨は積乱雲の発生から降り始めまでが10分~数十分と短いため、十分なデータを得にくく、正確な予測が難しいとされていた。
 今回の新システムは、局地豪雨を追跡しやすい小型レーダー(直径約1メートル、重さ約65キロ)を使うのが特徴だ。観測範囲は半径数10キロと狭いが、市町村はほぼカバーできるうえ、持ち運びが可能で、ビルの屋上などに設置できる。
 これに、降雨量や1時間先の浸水域を予測するソフトと連動させ、積乱雲の検知から5分以内に自治体が住民に避難指示を出したり、下水施設などで対策を講じたりする仕組みである。
 小型レーダーを使った今回のシステムは、気象庁など国の機関ではなく、自治体が独自に運用できるため、迅速な初動対応が期待される。国土交通省でも、市町村に積極的な導入を促していきたい、としている。

4、噴火の兆候を3Dで監視へ(気象庁)
 気象庁は、噴火の兆候をつかむため、2017年度から建設現場などで用いられる計測機器「3Dレーザースキャナー」を使い、活火山表面の地殻変動を観測する方針を明らかにした。御獄山の噴火を教訓に火山の監視を強化するもので、短時間で従来の数百倍のデータを計測できるため、警戒情報を迅速に伝えられるようになる。まずは、活火山の箱根山(神奈川県・静岡県)と新潟焼山(新潟県)で、試験的に導入する予定だ。
 同庁では現在、地震計などの機器を山中に設置しているが、一つの活火山につき、多くても数十地点しか観測できていないのが実状である。2014年9月の御獄山の噴火では、直前まで明確な地殻変動を観測できず、死者58人、行方不明者5人を出す戦後最悪の火山災害となってしまった。
 そこで、わずかな地殻変動も把握できる観測方法を検討、1秒間に数千点の位置情報を一挙に計測できるレーザースキャナーに着目した。導入後は、御嶽山の噴火のようにマグマの熱で地下水が熱せられて発生する水蒸気噴火が起こる可能性が高い山で、周辺を移動しながらレーザースキャナーで噴火の前兆となるわずかな地殻変動や傾斜の変化を観測する。その結果、噴火の兆候かどうか短時間に判断できるようになり、登山者や麓の住民に迅速に警報を出すことが期待される。

5、災害用トイレ「不足」5割(日本トイレ研究所)
 災害時、避難所に設置される災害用トイレの備えについて自治体の約5割が「不足している」と答えていることが明らかになった。災害用トイレを巡って国は、今春にまとめた新たな指針で自治体に対策を促しているが、整備が進まない実態が見えてきた。
 想定避難者数に対する災害用トイレの備えについては「非常に不足」と「不足」が合計53%。理由として「予算の確保が難しい」「備蓄場所がない」などが挙げられていた。トイレ対策の責任者を決めていない自治体は約60%。避難所の仮設トイレ設置場所を具体的に定めている自治体は約23%にとどまった。情報不足も浮かび上がった。
 トイレ不足は感染症リスクを高めるほか、排泄回数を減らそうとして水分摂取を抑えるため、エコノミークラス症候群のリスクとなる。文部科学省によると、東日本大震災で避難所となった学校で最も課題になったのがトイレだった。一方、熊本地震の避難所の一部では、下水管につながるマンホールを使ったトイレを活用し、利用者から好評だった。

6、災害に備え自主財源(品川区)
 東京都品川区は、2017年から災害復旧特別会計を新設すると発表した。予算規模は数十億円となる見通し。首都直下地震など大規模な災害の発生に備えて自主財源を確保し、インフラや住宅などを素早く復旧できるようにする。区市町村が災害復旧を目的とした特別会計を設けるのは珍しく、品川区によると都内で初めて。
 災害の発生時は、まず自治体の貯金である財政調整基金などから復旧費用を捻出して対応するのが一般的だが、基金を使う際は議会の承認が必要となるため、執行までに時間がかかるという。
 区長は、4月に発生した熊本地震では「国会の補正予算が成立した後、(現地に)お金が流れたのが6月過ぎ。だいぶライムラグがあり迅速に復旧しにくい」と指摘。あらかじめ区が特別会計を設けることで「災害発生時にすぐに手を打つことができる」と強調した。

7、ペットと避難 課題探る(環境省)
 環境省は、熊本地震の教訓を生かし、2017年度に災害時のペット救護対策のガイドライン(指針)を改定する方針を決めた。災害時は飼い主とペットが一緒に避難する「同行避難」が原則だが、熊本地震では、避難所の受け入れ態勢の不備など課題が浮かび上がった。このため、熊本市など被災自治体や獣医師会にアンケートを行い、今年度中に課題を洗い出し、改定に反映させる。
 2011年の東日本大震災では、地震後にペットを迎えに自宅に戻った飼い主が津波に巻き込まれるケースがあった。これを受け同省は2013年、同行避難のための最低5日分のペットフード常備など飼い主の日ごろの備えや心構えの他、避難所や仮設住宅を設ける自治体に求められる受け入れ態勢などを示したガイドラインを作った。
 今年の熊本地震では、多くの被災者がペット連れで避難。ただ、避難所でペットが建物の中に入れず、離れ離れになることへの抵抗感から、車中泊を選んだ被災者もいた。一方で、敷地内にペット専用のケージスペースを設けたり、ペット連れの被災者を1か所に集めたりすることで、鳴き声などによるトラブルを防いだ避難所もあった。
 同省は、被災自治体などにアンケートや聞き取り調査を実施し、実際の事例や対応を記録集としてまとめる。2017年度は記録集を基に被災ペット対策のガイドラインを改定し、より実効性の高い内容にしたい考えだ。

8、原発避難 基準見直し(原子力規制委)
 原子力規制委員会は、原子力発電所で事故が起きた際に住民避難を決める判断基準を見直す方針を明らかにした。過度に早い避難を回避するのが狙い。東京電力福島第1原発事故では、入院患者が避難によって長時間移動した結果、関連死が出るなどの事例があった。
 現行の制度では電源を失ったり原子炉冷却に用いる水が漏れたりするなど、施設の状態に応じて原発から半径5キロメートル圏内の住民の避難開始などを判断している。
 ただ、住民避難の基本方針である「原子力災害対策指針」は原発の新しい規制基準ができる前に定められた。規制強化で全国の電力会社は原発の電源や冷却手段の多重化などを進めている。規制委は安全対策の変化に合わせて、判断基準も変更する方針だ。

9、救命協力 後日の不安軽く(消防庁)
 事故などに遭遇し、応急手当てなどで協力した人の不安を和らげようと、相談窓口を記した「感謝カード」を救急隊が現場で渡す取り組みが広がっている。自分の処置が正しかったかどうかなどを心配し、ストレスを感じる人は少なくない。事後の支援を充実させ、より多くの人に協力してもらえる環境を整えるのが狙いだ。
 2011年1月に全国で初めて、カード配布による不安解消に取り組んだのが岡山市消防局。救命救急センターのある岡山赤十字病院(同市)と連携しており、カードに協力病院として同病院名を明記。年約150枚のカードを救急現場で配布している。
 これまで「自分の処置は正しかったのか」などと計8件の相談が寄せられ、同病院で診察を受けた人もいる。
 日本臨床救急医学会が「市民にとって応急手当ては非日常」として各地の消防などに支援体制の整備を提言。これを受けて取り組む消防が増え、2015年10月に栃木県小山市、2016年3月に相模原市や埼玉県戸田市、青森市などでカードの配布が始まった。

10、消防本部の広域化推進(消防庁)
 消防審議会は人口減少が続く地域で消防機能を維持していくため、市町村ごとに置かれることが多い消防本部を複数の自治体をまたぐ形に広域化するなど、自治体の連携で効率化を図るよう促す答申案をまとめ、消防庁に答申した。
 消防庁はこれまでも消防本部の広域化を呼び掛けてきたが、自治体間の調整が難航することが多く、広域化の事例は2006年6月以降で48件にとどまっている。
 答申案では、広域化を引き続き推進すべきだとした上で、実現が難しい場合でも組織や業務の一部で連携を進め、効率化する必要があると強調。
 具体策として、通信指令を複数の消防本部で共同運用することや、市町村の境界近くにある出張所の統合、はしご車など出動頻度の低い車両の共用化などを例示。2017年度からの6年間で推進を求める方針も掲げた。

11、地震国日本 保険浸透せず(内閣府・金融庁)
 有数の地震列島にもかかわらず、日本で地震保険の普及率は意外なほど低い。企業の地震保険加入率は社数ベースでわずか1割、物件の評価額全体の3割ほどとされる。「災害時の備え」として多額の現預金を抱える企業も少なくない。なぜ地震保険の存在がここまで薄いのか。
 東日本大震災が起こった2011年、ニュージーランドではクライストチャーチで大規模な地震が発生した。2つの地震による経済的な損失がどれだけ保険でカバーされていたかを示す数値には大きな開きがあった。
 東日本大震災の17%(企業・家計の合計)に対し、クライストチャーチは75%。東日本大震災では津波被害などが広域に及んだという事情があるとはいえ、地震への「備え」に彼我の差があることをうかがわせる。
 なぜ商品性に大きな違いがないはずの地震保険で海外に見劣りするのか。理由をたどると、地震リスクが大きいにもかかわらず、保険の売り手と買い手の双方に市場拡大を阻む行動原理があることが浮かび上がる。
 日本の地震は米国のハリケーンや欧州の冬の嵐などと並ぶ「5大危険」に数えられる。テロやハリケーンなどで世界的に保険金の支払いが拡大すると、再保険会社が求める再保険料が大きく上下する。
 デフレ慣れした日本では損保が企業向けの保険料を大きく動かすことに抵抗を感じ、そもそも契約の件数自体を抑えようとする。リスクと保険料のバランスを重視する海外の保険会社との違いを指摘する声が少なくない。
 企業側にも原因はある。地震保険料は火災保険料の数倍から数十倍。リスクに照らせば適正水準といえるが、日本企業にはリスク管理責任者を置いていない企業が多い。
 さらに日本では保険各社は旧財閥グループなどとの株式持ち合いをテコに契約を囲い込んできたとの批判もある。系列優先の日本的慣行が外資の保険会社が参入しづらい環境をつくり、代理店の提案能力が十分に向上しなかった。外国損害保険協会も日本市場について「企業への提案能力向上を阻んでいる」と参入の壁に不満げだ。
 内閣府は、企業の災害への財務面の備えを充実させるために有識者会合を設置。「地震保険の加入が困難との先入観がある」「災害損失を過小評価している」といった問題点を列挙した。
 保険の代わりに過剰な現預金を持てば投資や株主還元など資本効率も低下しやすい。トヨタ自動車は、約4兆円の預金など手元資金を抱える理由の一つが、「地震など災害への備え」だと説明している。
 日本の地震保険の貧弱さは、助成金や公的な融資などの支援の手厚さと裏腹かもしれない。巨大地震などの際には様々な公的支援がある。わざわざ高い保険料を払って保険に入ろうという動機が薄いことも保険が不人気な根っこにあるようだ。

12、SGマーク付き 事故1,259件(NITE・経済産業省)
 構造や表示などが安全基準を満たしていることを示す「SG(セーフグッズ)マーク」が付いたベビーカーなどの製品を巡る事故が、約10年間で少なくとも1,259件起きていたことが、製品評価技術基盤機構(NITE)の初集計で分かった。
誤った使い方や不注意が原因となった例が目立つが、事故をきっかけに製品の問題が分かり、基準などの見直しにつながった例もある。
 NITEによると、製品別では多い順にベビーカー732件、はしご・脚立136件、自転車の幼児用座席85件など。死亡事故が1件あったほか、重傷179件、軽傷300件。人身事故が全体の4割を占めていた。
 ベビーカーでは、折り畳み式製品で開閉する操作や振動でねじが緩むなどして壊れる事故が多かった。開閉時に幼児が可動部に指を挟んで重軽傷を負ったケースがあり、指を挟みにくくするため可動部の隙間を5ミリ未満とする基準の見直しにつながった。
 はしご・脚立では、兵庫県で2010年に屋根の工事で使用中の男性が転落、死亡するなど、誤使用や不注意の転倒、転落が大半を占めた。自転車の幼児用座席では、子供が足を乗せる部分が走行中に外れ、後輪に足が巻き込まれてけがをする事故が多かった。
 他には「調理後にふたが外れて中身が飛び散り、やけどをした」といった圧力鍋63件、「使用中に本体が割れてやけどをした」といった湯たんぽ45件などが目立った。
 NITEには10年間に製品全体で計約3万6千件の事故情報が寄せられたが、火災で激しく燃えるなどしてマークを確認できなかった製品もあった。

13、災害時対応の精神科を 都道府県に拠点整備求める(厚生労働省)
 厚生労働省は、都道府県が作成する医療計画の見直しを大筋で了承した。災害対応の強化などが柱。被災者の心のケアが重要であることを踏まえ、都道府県に対して「災害拠点精神科病院(仮称)」の整備を求めることを決めた。
 医療計画は、がんや脳卒中など患者が多い「5疾病」に加え、救急医療や災害時の医療などについて、地域医療の基本方針を定めている。
 新たな医療計画では災害時の対応強化を求める。建物が耐震構造であるなどの要件を備えた「災害拠点病院」の整備を進めてきたが、厚労省によると、精神科医療については体制整備が遅れているという。
 熊本地震で精神科病院が被災し、患者の受け入れが困難になった経験を踏まえ、各都道府県に災害拠点精神科病院の整備を求める。
 救急医療については、かかりつけ医や介護施設などとの連携体制の構築を進めていくべきだとしている。周産期医療では基幹病院の「総合周産期母子医療センター」で、精神疾患にかかった妊婦に対応する体制整備の必要性を指摘した。



[防災短信]
01、施設火災、社長に無罪
 ~7人死亡“とんでん火災” 札幌地裁~ 2016年10月15日付 日本経済新聞
02、建機ロボ、遠隔操作で救助
 ~東北大など、災害時利用見込む~ 2016年11月12日付 日本経済新聞
03、活断層なら特定の微粒子
 ~大阪大学、判別手法を開発~ 2016年11月13日付 日本経済新聞
04、泊原発14,000人防災訓練
 ~住民、札幌へ避難、外国人客誘導も~ 2016年11月14日付 日本経済新聞
05、全仮設住宅4,303戸が完成
 ~熊本地震7か月、益城にバリアフリー型も~ 2016年11月14日付 日本経済新聞
06、災害で貧困、年2,600万人
 ~世銀報告、経済損失は56兆円~ 2016年11月16日付 日本経済新聞
07、夢は母国の防波堤
 ~国際津波高校生サミット 高知県黒潮町~ 2016年11月27日付 毎日新聞
08、宮城で津波浸水2.2メートル
 ~11月22日福島沖地震、東北大調査~ 2016年11月27日付 日本経済新聞
09、いざ熊本城、震災修復支援
 ~全国に「復興城主」の輪~ 2016年11月28日付 日本経済新聞
10、ドクターヘリ、安全さらに
 ~日本航空医療学会 国内導入15年目で初の事故~ 2016年12月02日付 日本経済新聞
11、米で火災9人死亡
 ~カリフォルニア州の倉庫、スプリンクラー設置せず~ 2016年12月05日付

 日本経済新聞
12、スカイツリーなどで防災訓練
 ~訪日客、避難円滑に~ 2016年12月09日付 日本経済新聞
13、おかえり常磐線
 ~相馬―浜吉田 内陸移設し再開、沿線は大きく変貌~ 2016年12月10日付

 日本経済新聞
14、津波後の生態系回復探る
 ~京都大学など、宮城海域で5年間調査~ 2016年12月13日付 産経新聞
15、重機足りず救出難航
 ~インドネシア地震、死者98人に~ 2016年12月28日付 日本経済新聞(夕刊)

 

【参考文献】

1、 2016年10月07日付 日本経済新聞(夕刊)
2、 2016年10月30日付 日本経済新聞
3、 2016年11月 UGMニュース
4、 2016年11月 UGMニュース
5、 2016年11月15日付 朝日新聞
6、 2016年11月16日付 日本経済新聞
7、 2016年11月17日付 日本経済新聞
8、 2016年11月17日付 日本経済新聞
9、 2016年11月25日付 日本経済新聞
10、 2016年11月28日付 日本経済新聞(夕刊)
11、 2016年11月28日付 日本経済新聞
12、 2016年12月05日付 日本経済新聞(夕刊)
13、 2016年12月08日付 日本経済新聞

 

 

 

山口明の防災評論 一覧

ナンバー年月題名
第82号平成29年5月号山岳ヘリ救助 有料に(埼玉県)他
第81号平成29年4月号被災地の活動で20個人・団体顕彰(復興庁)他
第80号平成29年3月号家屋被害認定 兵庫に学べ(兵庫県)他
第79号平成29年2月号噴火警戒レベル低くても対策(内閣府)他
第78号平成29年1月号普及急げ 救急相談電話(消防庁)他
第77号平成28年12月号「海抜ゼロ」避難計画検討へ(中央防災会議)他
第76号平成28年11月号全国17火山の避難計画を策定へ(内閣府)他
第75号平成28年10月号「東海」南西側にひずみ蓄積(海上保安庁)他
第74号平成28年9月号震度6弱以上30年以内の確率 南海トラフ沿い上昇(文部科学省)他
第73号平成28年8月号熊本地震 九州で文化財被害300件超(文化庁)他
第72号平成28年7月号危険踏切58か所 初指定(国土交通省)他
第71号平成28年6月号災害時の業務継続計画 市区の66%未整備(地方公共団体)他
第70号平成28年5月号長周期地震動の「階級4」を国内初観測 震度6強の余震で(気象庁)他
第69号平成28年4月号帰宅困難者対策進まず(地方公共団体)他
第68号平成28年3月号市民標的テロ対策強化(警察庁)他
第67号平成28年2月号火山3割が携帯通信に「不安」(気象庁)他
第66号平成28年1月号火山列島ニッポン、活動期に(京都大学・気象庁)他
第65号平成27年12月号水害被災地に物資提供 都内自治体、連携の輪(東京都)他
第64号平成27年11月号震災避難20万人以下に(復興庁)他
第63号平成27年10月号マンション管理組合を防災組織と位置づけ(総務省)他
第62号平成27年9月号「6強で倒壊」814棟(文部科学省)他
第61号平成27年8月号復興事業4分類 一部地元負担へ(復興庁)他
第60号平成27年7月号救急隊、外国語で対応へ(消防庁)他
第59号平成27年6月号医療拠点 8割近く耐震化(厚生労働省)他
第58号平成27年5月号学校に避難 ルール課題(文部科学省)他
第57号平成27年4月号「使い捨て」観測衛星(内閣府、文部科学省、防衛省)他
第56号平成27年3月号高潮マップ8割超が「未作成」(国土交通省)他
第55号平成27年2月号住宅用火災警報器の設置率79.6%(総務省消防庁)他
第54号平成27年1月号被災者に家賃給付を(内閣府)他
第53号平成26年12月号緊急避難場所 指定31%(読売新聞社)他
第52号平成26年11月号被災地に職員「応援計画」都道府県66%作らず(総務省)他
第51号平成26年10月号救急車と救命士、病院常駐で威力(消防庁)他
第50号平成26年9月号政府が国土強靭化計画東京一極集中を脱却(内閣府)他
第49号平成26年8月号違法貸しルーム、火災防止へ(国土交通省、消防庁)他
第48号平成26年7月号避難勧告、自治体向け新指針決定(内閣府・消防庁)他
第47号平成26年6月号倒壊家屋5割減目標(内閣府)他
第46号平成26年5月号防災リーダー育成支援(内閣府)他
第45号平成26年4月号橋・トンネル点検義務に(国土交通省)他
第44号平成26年3月号首都直下型地震「死者23000人」(中央防災会議)他
第43号平成26年2月号復興予算、22%が未使用(会計検査院)他
第42号平成26年1月号地震時「危険」23区に集中(東京都)他
第41号平成25年12月号火災避難にエレベーター(東京消防庁)他
第40号平成25年11月号局地豪雨が激増(東京は昨年の3倍)(ウェザーニュース)他
第39号平成25年10月号津波予報、民間へ開放(気象庁)他
第38号平成25年9月号東海地震予知「困難」(内閣府調査部会)他
第37号平成25年8月号災害弱者名簿の掲載率(地方公共団体)他
第36号平成25年7月号水、食料備蓄学校の「3割」(文部科学省)他
第35号平成25年6月号南海トラフM8以上「60~70%」(地震調査委員会)他
第34号平成25年5月号「被災者の自殺者対策」(警察庁、地方公共団体)他
第33号「南海トラフ海底調査へ(文部科学省)」他
第32号「津波「巨大」すぐに避難を~新警報7日開始~(気象庁)」他
第31号「救急搬送の増加(総務省消防庁)」他
第30号「平成25〔2013〕年度予算の概算要求(防災・安全) 」他
第29号「災害関連死66歳以上9割(復興庁)」他
第28号「南海トラフ」集団移転対策、「首都直下」地方に拠点(中央防災会議)」他
第27号「災害対策基本法の改正~災害時 国・都道府県の役割強化(内閣府)」他
第26号「南海トラフ巨大地震の評価(内閣府)他
第25号「防災士養成数5万人を突破、小・中学校教職員に防災士資格取得義務化(日本防災士機構、松山市)他
第24号「首都直下型地震の発生確率(地震調査委員会)他
第23号「津波警報 表現に切迫性(気象庁)他
第22号「津波防災地域づくり法」が成立(国土交通省)他
第21号「東日本大震災関連第3次補正予算(内閣、財務相)他
第20号「台風12号の被害と避難勧告(地方公共団体)他
第19号「原発の津波対策とコスト(原子力安全委員会、原子力委員会)他
第18号「復興構想会議の答申(内閣官房)」他
第17号「東日本大震災関連専門調査会設置(中央防災会議)」他
第16号「震災関連第1次補正予算の成立(首相官邸)」他
第15号「震災復興関連の補正予算(財務省他)」他
第14号「原子力災害に関する正確な情報把握と行動(首相官邸。文部科学省)」他
第13号「大雪による死者、13道県で81人に(総務省消防庁)」他
第12号「東海地震観測情報」の新たな名称等(気象庁)」他
第11号「新しい公共」に関するNPO優遇税制(財務省、国税庁、地方公共団体)」他
第10号「猛暑による熱中症死者の激増(総務省消防庁)」他
第9号「熱中症による搬送状況(総務省消防庁)」他
第8号「グループホームの防災対策(総務省消防庁、国土交通省、厚生労働省)他
第7号「消防団の充実強化対策(総務省消防庁)」他
第6号「大気中の二酸化炭素濃度について(気象庁)」他
第5号「水防月間(国土交通省)」他
第4号「新しい公共」・NPO法人への寄付(内閣官房)」他
第3号「新しい公共」の具体化(内閣官房)」他
第2号「消防職員の団結権(総務省消防庁)」他
第1号「平成22年度消防庁予算(総務省消防庁)」他
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