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能登半島沖地震へボランティア活動と
被害状況の報告について

平成19年4月1日
日本防災士会災害救援チーム所属
千葉県支部 防災士 川崎 隆克
3月25日(日)午前9時42分能登半島沖を震源とする地震発生(M7.1)がTVで突然報道され、およそ3時間の時間経過と共に被害状況も判明してきました。過去の例から震度6強の地震では相当な被害が予想されました。


「その時点からマスコミ報道を分析し何か私にできる事を・・・」との思いから現地に連絡をとりました。しかし連絡不通で2日間が過ぎ、電話がかかり難くも徐々に復旧し27日「石川県災害ボランティア本部」・「輪島市社会福祉協議会・市災害対策ボランティア現地対策本部」が開設されたとのマスコミ報道を受け、各所に受け入れ連絡をとりました。県庁サイドは県外のボランティアは受け入れ拒否、輪島市は受け入れ容認となり、輪島市に活動エリア決定、防災士会事務局及び千葉県支部事務局にボランティア活動出向の旨、報告、災害救援チーム活動服での準備を整え28日午後、空路輪島市に入りました。


現地に到着し開設されているはずのボランティア・センターが未だ開設されておらず、機能しておりませんでした。被害が甚大な輪島市門前地区のボランティア現地対策本部は29日午後から実質活動となりました。29日開設まで時間が有り、その間、被害の大きい輪島市内河井地区・鳳至町(ふげしちょう)鼻田地区・門前町走出(はしりで)・道下(どうげ)地区に入り被害状況の聴視を行い、住民からの当事の避難・被害状況及び要望(ニーズ)の聞き取りと物資の補充状況を把握、避難所でも聞き取りを行いました。


 
■聞き取り結果
(1)輪島市内に3ヵ所の公民館と集会所に計200名の避難者収容、被災者によると河井・鳳至地区は水田地帯を埋め立てて住宅を建設したので地盤が軟弱で一部液状化現象も出ている、又「大通りをバス、トラック等の大型車が通行すると普段でも震度1度位の揺れはある地区」脆弱な地盤と話しておりました。写真にもあるように倒壊家屋の撤去が災害後2日目で始まり、この点では行政の対応が評価されます。(行政にも得手、不得手が当然ありボランティアとして見極めも大事)


(2)門前町走出・道下地区については石川県全域に言える事ですが、戦災を免れ戦後の家屋が残り、大多数が古民家で建築70〜80年がほとんどです。
又、地域の習慣、風習で冠婚葬祭を自宅で催す家庭が殆どで、建築構造も大広間として使用するため、壁、柱を最小限にする構造が多く、襖を取りはずと20から30畳にもなります。従って横揺れにはもろく、重量瓦屋根も災いしたと思います。「住民は60年間ここに住んでるがこんなの初めて・・・」


(3)木造住宅が大多数ですが火災の発生が無く人的被害を最小限にしました。疑問に感じたのは、あれだけの家屋が倒壊して死者1名(戸外「ご冥福をお祈りいたします」)のみです。
聞き取りの中で住民は下敷きになったが自力脱出した人が数名おりました又日曜日という事もあり金沢市に所用で留守、二人のご老人夫婦は田畑作業で留守と門前地区は不在が大方のも幸いしていたと思いました。(消防の救助出動門前町では0件・輪島市内1件)
門前町のボランティア本部のコーディネーターはJC(日本青年会議所)北越信越地区石川ブロック協議会会長が執り行い29日最初の活動は住民からのニーズに添い6人編成で倒壊ブロック塀の除去から始まりました。団体ボランティアは無く殆どが個人資格での参加です。
地元防災士 若狭武さんも参加されて心強く思われました。

■マスコミ報道によると
「被災地にはボランティアが集まりつつ有るが26日になっても実質的活動はできなかった。県が受け入れ窓口を設置してない為だ、県は災害時に設置するボランティア・センターの運営担当者として、活動の調整に当たる災害ボランティア・コーディネーターを50名養成しているが地震が起きても指示を出さなかった、しびれを切らした8人が26日朝自主的に県庁に集まり、県はようやく視察のための被災地への派遣を決めた、県は理由として、「被災地の要請が無い為」と一方輪島市職員は「被害者のニーズ把握まで手が回らない」とこぼす。谷本石川県知事も26日の会見で被災地のニーズは、県は把握すべきではないかと自らの組織に苦言を呈した。」と有りました。(ボランティアの扱いでも県と市では対応が異なり意思疎通がなされていないと判断)


核となる組織が無く災害から約3日間ボランティアの一部も指示待ち状態、右往左往、できることから実施する人、ボランティアにも色々な人がおります、ボランティアの資質如何では二次災害に発展する懸念有り、されどボランティアですから。被災地を知り尽くした優秀なコーディネーターが適確な指示を行えば災害弱者はどれだけ助けられ勇気づけられるでしょうか、又ボランティアも活性化されます。私は2泊3日の活動でしたが行政対応、ボランティアのあり方を勉強させられ、今後の活動の参考となりました。


蛇足ですが、今回、「災害救援チーム」の活動服を着用し被災地に入りました、(活動服は色、デザインとも威圧感が無く被災者との親近感が醸成され活動が容易)お陰で活動が容易に行う事ができました。私の知る限り団体ボランティアの参加は無く(日赤のみ確認)、個人参加が多かった。29日午後から、組織的にボランティア活動が開始された。(個人では発災時から)ボランティア本部から専門的アドバイスの要請(被災者及び避難者のニーズの取り方、ニーズは把握し年齢差を考慮し誰に指示するか、何人で行いリーダーは誰にするか、指示を受けた業務は完遂し、完了時結果の報告、)指示書の作成を指導し簡単なホーマット作成をした。


倒壊家屋敷地に家主の了解の下、写真撮り・通行、進入禁止場所へ行政、警察の了解の下、写真撮り・被災者住民への聞き取りなど、活動服着用のメリット充分発揮、充実した活動を行う事ができました。
今回の災害には個人資格で参加しましたが被災地住民から「有難う」の一言が勇気付けられます、私自身にではなく防災士に期待している表れと確信いたしました。
30日午後3時45分

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■高齢者のサポートが大切

防災士 甘中繁雄(千葉県在住)
3月31日、4月1日の2日間、能登半島地震で被害を受けた石川県輪島市を訪れた。
能登空港からレンタカーで輪島市内に入る。門前総合支所(旧門前町役場)で福井市の防災士・荒木俊幸さんが出迎えてくれた。荒木さんは地震の翌日に現地入りし、輪島市ボランティアセンターの立ち上げに加わったという。


古い家並み、黒光りする瓦屋根の建物が数多く倒壊している。総持寺という大きなお寺も被害を受けている。聞けば、こちらが神奈川県にある有名な総持寺の本拠地であり、曹洞宗の本山なのだという。お寺や神社は屋根が重いものが多く、地震では被害を受けやすい。ボランティアセンターや避難所を訪れると、防災士が何人も活動しており、数人の方々から声をかけられる。研修講座で出会って以来なので、こうして実際に被災地で顔を合わせると心強い思いがする。


風雨が強くなってきたので早めに輪島市役所に向かい、車を走らせた。市役所3階の災害対策本部を訪問。私自身、災害対策本部の訓練は数多く参加しているが、情報の掲示、地図上の表記、担当班の明示などは各地の訓練で見た通りの方式であり、自治体の対応が全国標準化していることがうかがえた。業務の支障とならないように、ざっと状況を確認し、災対本部を辞した。取材対応、情報公開がよりオープンであった。


2日目、ご一緒した防災情報機構の伊藤和明会長が、「防災士研修講座でお伝えしたいので、被災状況はできるだけ詳しく見たい」と言われ、深見地区の海岸沿いの道路の土砂崩れ現場へ向かった。通行止めになっているところで、車を降り、約3ほども歩くと現場に着いたが、6、7メートルはあろうかという巨石が道路を塞いでいる。伊藤会長は周辺を観察し、崩落した箇所の地質や地形を確認し、写真に納めている。


昼食をとっていたら、バッタリ、大分県の村野淳子さん(防災士研修講座の常任講師のお一人)と出会う。大規模災害が発生すると必ず現地入りするというボランティアコーディネーターのお一人である。
急ぎ足で2日間被災地を回ったが、被災者に高齢者が多いことが目立つ。避難所は、比較的しっかりした公共施設が多いので、設備面ではさほどの問題は見られなかった。しかし、高齢者の避難所生活は日を追うごとに深刻化するので、しっかりサポートすることが大切だ。4月中には仮設住宅が完成すると聞いている。お年寄りが孤独にならないよう、精神的なサポートが重要と感じた。


■能登半島地震:個人からの救援物資、事前の対応策が必要、石川県は登録制に

4月6日朝刊 毎日新聞
◎仕分け作業の混乱回避
能登半島地震で被災した石川県は、個人からの救援物資について、原則として事前登録制とした。県は、提供希望者から物資の内容や量などを聞き取り、被災地の要望に合わせて現地に送る。また新潟県長岡市や鳥取県は、災害時に個人から送られる救援物資について、一部を除いて原則として「お断り」とすることを地域防災計画に盛り込んだ。なぜ、自治体により救援物資の受け入れ制限が行われるのか。


この対応は、実体験を教訓にしたものだ。鳥取県西部地震(00年)や新潟県中越地震(04年)の際、被災地には大量の救援物資が届いた。職員らが物資の仕分け作業に忙殺され、その他の業務が滞った。また、中にはニーズに合わないもの含まれていたという。「大量に物資が届いたとしても、仕分けに必要な場所や人出がない。必要なものを必要な場所へ届けたい」。石川県厚生政策課の徳井徳守参事は、事前登録制導入の理由を説明する。この姿勢は全国的にも注目を集めている。海外被災地の支援活動などを行う「ピースウィンズ・ジャパン」海外事業部の柴田裕子さんは「海外でもニーズに合わないものが届く問題はある。必要なものは常に変わる。現地の需要に合わせて物資を送る試みは有効だ」と評価する。


長野県は個人からの救援物資に対して、どのようなスタンスを取るのか。県危機管理防災課は「県などの備蓄品についての取り決めはあるが、個人からの救援物資について、体系的なシステムはない」としている。石川県の場合も、事前に決まられていたわけではなく、過去の事例や消防庁のアドバイスを基に独自に判断した。だが、被害状況によっては対応を検討する余裕がない可能性もある。今回の事例を参考に、長野県も事前に対応策を練っておく必要があるのではないだろうか。

 

 

過去の活動報告

年月日内容
平成29年6月23日平成28年度防災士表彰制度を開催
平成29年3月17日日本防災士機構 全国防災士研修機関会議開催
13県、12市町防災担当者、21大学等、3民間法人研修担当者参集
平成29年度研修ガイドライン・防災士教本発表!
平成29年1月15日石川県中央都市圏防災連絡会議と機構の共催 防災士シンポジウムin石川(平成29年1月15日開催)
平成28年11月23日松山市と機構の共催 防災シンポジウム(平成28年11月23日開催)
平成28年9月17日
平成28年9月24日
平成28年10月8日
平成28年度 列島縦断「防災・減災公開講座」開催
(埼玉、大阪、石川の3府県で開催)
平成28年3月27日防災・減災公開講座実施〈第1回〉
~首都を襲う 大規模災害に備える~
平成28年3月18日日本防災士機構 全国防災士研修機関会議開催
14県、8市防災担当者・18大学等研修担当者参集
平成28年度版防災士教本・研修ガイドライン発表!
平成28年3月1日防災士10万人記念大会開催
平成28年1月17日松山市と機構の共催 防災シンポジウム(平成28年1月17日開催)
平成27年4月20日松山市で平成27年度「防災協力事業所」表示証交付式を開催
(NHK TVニュースで報道)
平成27年3月13日平成26年度日本防災士機構 全国防災士研修機関会議開催
11県、7市防災担当者・15大学等研修担当者参集
平成27年度版防災士教本・研修ガイドライン発表!
平成27年1月18日防災シンポジウム(平成27年1月18日開催)
松山市と機構の共催。930名参加
平成26年8月27日群馬県議会総務企画常任委員会が「防災士制度」を研究・調査で公式訪問
平成26年3月14日平成25年度日本防災士機構 全国防災士研修機関会議開催
平成26年1月19日松山市と機構共催 防災シンポジウム開催
平成25年10月19日防災士誕生10年記念行事開催(於仙台市・東北福祉大学講堂)
平成25年4月防災士教本の改訂
平成25年3月5日平成24年度日本防災士機構研修機関会議開催
平成24年11月23日松山市と機構共催 防災士シンポジウム開催
平成23年4月~7月東日本大震災合同対策本部派遣活動(第一次~第九次派遣)
平成19年7月18日・19日新潟県中越沖地震・現地調査報告紹介
平成19年4月1日能登半島沖地震へボランティア活動と被害状況の報告について
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