当機構が制定し推進している防災士表彰制度については、防災士表彰選考委員会による選考の結果、下記の通り2019年度防災士功労賞受賞者が決定いたしましたのでお知らせいたします。
1)防災士表彰について
防災士表彰制度は、防災士としての活動及び社会貢献活動等に関して顕著にして他の模範となる大きな功労があった防災士または防災士のグループ・団体に対し、これを称え顕彰することにより、防災士全体の志気を高め、活動意欲の増進を期待すると共に、防災士制度の更なる進展に寄与することを目的として、2016年に制定いたしました。
2)推薦依頼先
① 全国都道府県知事
② 防災士研修実施機関(地方公共団体・大学等教育機関・民間研修機関)
③ 日本防災士会
④ 全国郵便局長会
3)選考委員会と経過
選考委員会(委員長:髙田 恒理事長)は、前掲推薦依頼先より推薦のあった団体・個人について2020年2月12日から2020年3月11日までの期間において検討した結果、2019年度「防災士功労賞」として8受賞者を選考いたしました。 なお、「防災士特別功労賞」受賞者については当年度該当者はなしと判断いたしました。
4)2019年度防災士表彰「防災士功労賞」受賞者
【団体】
①特定非営利活動法人 法人奈良県防災士会 様(奈良県)
②特定非営利活動法人 宮崎県防災士ネットワーク 様(宮崎県)
③鳥取県伯耆地区郵便局長会 様(鳥取県)
④宮城県北部地区郵便局長会 様(宮城県)
【個人】
①天野 時生 様(福岡県)
②田中 昭次 様(大分県)
③福本 雅子 様(熊本県)
④吉金 茂 様(愛媛県)
(50音順)
5)選考理由(業績概要)
【団体】
①特定非営利活動法人 奈良県防災士会(奈良県)
2008年に結成された奈良県防災士会は、奈良県をはじめ24自治体から委託されて防災講演・防災訓練の企画立案・指導に当たっている。2014年からは理事長が奈良県防災会議委員に委嘱されて地域防災計画の推進に尽力するとともに、多くの会員が奈良県安全安心まちづくりアドバイザーに委嘱され、法隆寺での大規模避難訓練に当たるなど県内各地で地域住民、小中学生等に対する防災啓発活動に取り組んでおり、大きな成果を納めている。
②特定非営利活動法人 宮崎県防災士ネットワーク(宮崎県)
2007年に台風・竜巻災害を契機に防災士32人、3支部で設立した同ネットワークは、日常的に県・市町村・地域・学校・企業の防災講座・訓練等の指導協力に当たるとともに、宮崎県・市町村の防災士養成研修に協力して、新たな防災士の育成に努め、現在は会員958人、10支部のネットワークとなっている。また、防災士のスキルアップ研修会を開催するなど、県下全域をカバーする防災士団体として多年にわたり模範的な活動を行っている。
③鳥取県伯耆地区郵便局長会(鳥取県)
鳥取県伯耆地区郵便局長会は、2006年日本防災士会鳥取県支部設立の中心的役割を果たし、各支部の活動がこれからという時代に高齢者宅の家具固定活動に取り組むなど全国のモデルとなる支部活動を推進した。2016年には鳥取県中部地震に際してボランティア活動に多大な貢献を行ったほか、現在も鳥取県等と協力して、子供たちを対象とした防災イベントの開催や鳥取県・市町村の防災フェア参加など、県民の防災意識の啓発に努めている。
④宮城県北部地区郵便局長会(宮城県)
宮城県北部地区郵便局長会は、所属する郵便局長がNPO法人防災士会みやぎ(日本防災士会宮城県支部)に積極加入し、AED訓練セットの寄贈、訓練参加など防災士会みやぎと一体となって地域防災力の向上に寄与している。2017年からは防災士会みやぎと大崎市との協定に基づいて郵便局長防災士が自治会の自主防災訓練の指導に当たり、2019年の台風第19号に際しては局長会として災害ボランティア活動に多大な貢献を行った。
【個人】
①天野 時生 防災士(福岡県)
2006年に防災士の資格を取得し、2008年に地元公民館で「楽しく学ぶ防災講座」を開設した。その後幼稚園・小学校や各団体においても順次開設して、現在、この講座は那珂川市全体に広がっている。また、熊本地震や九州北部豪雨災害の被災地支援に当たっており、とくに朝倉市においては自発的な災害支援ボランティアセンターを立ち上げて今日も活動を継続し、生活復興、農業再建等、復興ボランティアとして模範的な成果を上げている。
②田中 昭次 防災士(大分県)
多年にわたり日本防災士会大分県支部長を務めると共に、2016年には地元宇佐市で防災士会を設立して避難訓練等に取り組んでいる。また大分県防災アドバイザーとして、県内各地の防災学習会で講師を務めている。熊本地震に際しては自社の重機を益城町に運んでがれき撤去に当たったほか、2017年九州北部豪雨、2019年台風第19号に際しても、社会福祉協議会、建設業協会等と連携して被災地支援ボランティア活動に尽力した。
③福本 雅子 防災士(熊本県)
熊本地震以後、定期的に仮設住宅を訪問して生活必需品を届けるなど、被災者に寄り添い支援活動を行っている。また、女性の視点から災害時の乳児用液体ミルクの普及啓発や障害者への支援活動に取り組んでいる。さらに、熊本県の学校安全アドバイザーとして、高校・支援学校において毎年避難訓練を指導するとともに、地域のイベントに参加して小学生への防災指導を行うなど、女性防災士として模範的な活動を実施している。
④吉金 茂 防災士(愛媛県)
2005年に防災士の資格を取得して2010年から松山市五明地区の代表防災士に、さらに2011年からは市内全41地区の防災士等の代表者82人で構成する「松山市自主防災組織ネットワーク会議」の会長に就任した。2015年度に五明地区が内閣府地区防災計画モデル地区に指定されたことに伴い、全国に先駆けて実践的な地区防災計画の作成を主導するなど、松山市における防災士活動、自主防災活動のトップリーダーとして活動している。
(50音順)