防災士の認証と防災士制度の推進で地域社会の防災力向上に寄与する

防災士としての活動について

Q25 防災士の活動分野、活動方法などについて教えてください。

A25:「自宅」「職場」「地域」の3つの分野について、防災・減災への取り組みや安全対策の一例を示します。
〔自宅の安全〕まず我が家の安全を図ること。 家の地盤や耐震性の確認、耐震補強、家具固定、備蓄品の用意、家族の安否確認の方法の周知、避難所や避難路の確認、また風水害に対しては排水溝や側溝の清掃、雨戸の確認、土嚢や水嚢の準備など、事前にそなえることで被害を軽減できることがたくさんあります。自宅が災害によるダメージを免れる(減災)ことは地域の安全確保、二次災害の拡大防止にもつながります。「自分の身は自分で守る」ためにも、まず防災士は自宅対策から始めましょう。そのため、家族で災害への備えについて話し合う「家庭防災会議」など、災害時の家族間の打ち合わせを充分に行うことが望まれます。9月1日の防災の日や両親の誕生日などを目安に、日にちを決めて、毎年確認しあうとよいでしょう。
〔職場の安全〕会社・事業所の理解を得て、建物の耐震性など自宅対策と同様の安全対策を講じます。職場においては、いざというときに備えた災害対応マニュアル、BCP(事業継続計画)の立案等、対処すべき事案が多岐にわたることを忘れてはなりません。
〔地域の安全〕消防団、自主防災組織、ボランティア組織など、地域には防災・減災に対応する仕組みがありますが、マンパワーや知識、経験の不足等の理由から、十二分に機能しているとは言い難い面があります。防災士として、こうした仕組みや組織に平時から積極的に参加して、住民同士が日頃から顔見知りとなっていることが災害時には大変役立ちます。こうした住民同志の連携に一定のリーダーシップを発揮することが、非常に大きな地域貢献となります。

Q26 自治体の呼びかけで、自主防災組織を代表して資格をとりました。その後自治体から何の連絡もないので活動方法がわかりません?

A26:防災士は自分から動くことが原則です。まず自宅の防災、地域の防災訓練などに積極的に取り組みましょう。できることから動き始め、自主防災組織と自治体との話し合いを進め、地域防災力の向上に寄与していきましょう。

Q27 資格をとってから数年が経過し、活動することも難しくなってきました。防災士を返上したほうがよいでしょうか?

A27:防災士資格は一生有効ですから「返上」ということは考えていただかなくて結構です。高齢化社会の進展で高齢者が増えている今こそ、同じ世代としてできることを見つけてください。「助けられる人」になってしまうと若い世代の負担になりかねません。ご自分の身を守り、周囲に避難を促すだけでも防災士として、価値があることだと思います。

Q28 他の防災士と協力して防災士会をつくりたいのですが。

A28:防災士のネットワークとして、すでに日本防災士会が組織され活動しています。防災士会として活動したい場合は、日本防災士会にご加入ください。日本防災士会とは別途に活動したい場合は、防災士会の名称を使用せず「○○市防災士協議会」「○○町防災士の会」といった名称を使用してください。