防災士の認証と防災士制度の推進で地域社会の防災力向上に寄与する
当機構が制定し推進している防災士表彰制度については、防災士表彰選考委員会による選考の結果、下記の通り2025年防災士功労賞受賞者が決定いたしましたのでお知らせいたします。
防災士表彰制度は、防災士としての活動及び社会貢献活動等に関して顕著にして他の模範となる大きな功労があった防災士または防災士のグループ・団体に対し、これを称え顕彰することにより、防災士全体の志気を高め、活動意欲の増進を期待すると共に、防災士制度の更なる進展に寄与することを目的として、2016年に制定いたしました。
① 都道府県
② 防災士研修実施機関(地方公共団体・大学等教育機関・民間研修機関)
③ 日本防災士会
④ 全国郵便局長会
選考委員会(委員長:原 正之理事長)は、前掲推薦依頼先より推薦のあった団体・個人について2025年2月1日から2024年3月18日までの期間において検討した結果、2025年「防災士功労賞」として11受賞者を選考いたしました。 なお、「防災士特別功労賞」受賞者については当年度該当者はなしと判断いたしました。
【団体】
① 学生防災士 サークル KUISs BOSAI 様(兵庫県)
② 西海千ノ浦区自主防災会 様(石川県)
③ 特定非営利活動法人 石川県防災士会 様(石川県)
④ 宮城県仙台北部地区郵便局長会 様(宮城県)
【個人】
① 阿部 清人 様(宮城県)
② 久保 榮子 様(和歌山県)
③ 柴田 敏博 様(熊本県)
④ 鶴岡 俊之 様(千葉県)
⑤ 原 和正 様(鳥取県)
⑥ 平田 千春 様(沖縄県)
⑦ 前田 太二 様 (山梨県)
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【団体】
2017年5月に設立され、毎年防災教育を学んだ学生を中心にサークルに参加し、在籍中に全メンバーが防災士取得を目指している。平常時は防災・減災への取り組みを組み入れたコンテンツを作成してSNSや地域イベントで発信し、地域の防災訓練等に積極的に参加している。災害発生時においては、継続的な募金活動の実施や災害被災地に入っての復興支援活動にも参加している。その他、応急手当普及員資格を取得したメンバーが大学内の防災意識醸成を目的に、学生向けの救急講習を年間通して開催するなど他の模範となる活動を行っている。
2014年に設立されて以降防災士が中心となり、地域住民を巻き込んでの避難訓練の実施や防災・災害時に対する講演・啓発活動を実施し、地域の防災力向上に努めてきた。2023年3月から5月にかけて避難道路延長整備を会独自で整備し、集落の孤立を防ぐために避難経路の安全確保に努めた。2024年能登半島地震発生時には日頃の訓練により地区住民のスムーズな避難誘導・安否確認・建物等被害状況の確認・避難所運営・備蓄物資の管理配付や炊き出し手伝い・夜間防犯巡回を実施するなど他の模範となる活動を行っている。
2024年能登半島地震では、自治体から提供を受けた毛布60枚、当防災士会が購入した、紙パンツ、尿とりパット、貼るカイロ等を七尾市避難所へ搬送した。「いしかわ総合スポーツセンター」避難所開設に伴い、石川県・金沢市・他の防災組織と協力して避難テント設営に協力した。その他能登地方の避難所に会員を派遣し、他県の防災士会の協力を得ながら段ボールベッド設営・炊き出し等の避難所運営の支援を実施し献身的な模範となる活動を行っている。
宮城県仙台北部地区郵便局長会は、東日本大震災被災経験がある地区の防災士として災害ボラティア活動を行い、災害発生前の防災啓発活動の重要性を踏まえた未就学児童の避難訓練等のサポートを地域と連携して4年前から継続して行い、2市1町で合計10施設を超える保育所施設の避難訓練等に携わるなど、積極的な活動を行っている。また、地方公共団体の防災関連部署と連携した防災セミナー等の講演活動や地域の防災リーダー研修会等開催するなど他の模範的となる活動を行っている。
【個人】
2009年に防災士資格を取得し、防災士の知識を活かし日頃からラジオ局アナウンサーとしての防災を伝える活動を行っていたが、東日本大震災当日には情報が届かない混乱の中、防災士として経験を活かして、いち早く被災者への情報発信に尽力した。また、科学を楽しく伝える「サイエンスショー」に「防災」の要素を取り入れた「防災エンスショー」を確立し、子供から大人まで楽しくわかりやすく防災の必要性を伝え続けている。年間100回以上の講演を行い防災啓発に尽力し模範的な活動を行っている。
2011年紀伊半島大水害の濁流で夫を失った被災体験をもとに、紙芝居33枚を手書きし、様々なグッズを一人で製作している。被災後、一人でも多くの人が大切な命を守れるよう防災士の資格を取得し、2014年10月に開始した命の大切さを語る体験紙芝居の防災啓発活動は、2024年11月には100回を達成している。自らの被災体験の教訓を伝えることで、町内外問わず地域の防災意識の向上に貢献しており、多年にわたり防災士として模範的な活動を行っている。
地域防災訓練や啓発活動において、防災士としてリーダーシップを発揮し積極的に取り組んでいる。また、防災に関する知識・技能の取得や学習意欲が旺盛であり、その知識を活かしてコミュニティーセンター等で防災講演活動を行うなど地域住民の防災意識の向上を推進している。2016年4月熊本地震発生時に益城町の小学校校長として勤務していたこから防災教育にも積極的に携わり、小学校5年生によるマイタイムライン作成、中学生を対象にした災害時の簡易トイレの作成方法等の指導活動を行っており、その行動は防災士として模範的である。
2004年防災士登録以降、居住地である木更津市における防災士活動にとどまらず、千葉県内の各地で開催される防災セミナーや関東地方郵便局長会防災士フォローアップ研修会の講師として活動し、防災意識の啓発に精力的に取り組んでいる。東日本大震災では、2011年七ヶ浜町、2012年石巻市の現地で災害ボランティアとして活動をした。NPO千葉県防災士会の理事、NPO首都圏防災士連絡会の理事も務めており多年にわたり防災士として模範的な活動を行っている。
2017年に防災士の資格を取得し、南部町防災士連絡協議会を約40人で立上げ、会長として活動している。また、防災講演会などで防災啓発活動の実施や防災士の育成等行っている。さらに、防災士としての知識と経験を活かして鳥取県自主防災活動アドバイザーを務め、防災・減災を担える人材づくりを推進するとともに、南部町防災会議委員として南部地域防災計画策定に尽力するなど防災士としての模範的な活動を行っている。
「FMとよみ」の専務取締役兼アナウンサーとして、防災士の資格を活かして平時から担当する番組放送を通して市民の防災意識の普及に取り組んでおり、災害時においては市役所と連携して的確な避難の呼びかけを行っている。現在日本防災士会沖縄支部理事を務め、「市民のための防災講座」や「子供気象学士教室」などの防災イベントで講師を担当して防災教育を推進している。その他、市内住民の防災士に呼び掛けて「とみぐすく防災士の会準備会」を立ち上げ防災士間の交流や情報共有、スキルアップに繋がる取り組みを行っているなど、防災士として模範的な活動を行っている。
自治会長を務めているタイミングで防災士の資格を取得し、その後「与縄地区防災計画推進会」を立ち上げ長期にわたり会長を務めた。その会において、防災士の知識と経験を活かして地区防災計画の作成・更新を進めるとともに地域独自のピンポイント情報を知らせる連絡網Yアラートの立ち上げ、防災キャンプ、防災まち歩き、市立病院のDMATの協力を得た防災訓練、起震車を取り入れた防災訓練等、住民に興味を持ってもらえるような防災訓練活動に尽力するなど防災士として模範的な活動を行っている。
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